セキスイハイムとヘーベルハウスを比較|違いと選び方

セキスイハイムとヘーベルハウスの違い4つ(建て方・揺れへの備え・外壁・全館空調)を比べるアイキャッチ 注文住宅・外構

セキスイハイムとヘーベルハウスは、どちらも鉄骨の家で、地震や災害への強さを打ち出している会社です。展示場で両方の話を聞くと、どちらも良く見えて決めきれないと感じる方も多いと思います。

2社の違いは、家の建て方、揺れへの備え、外壁の素材、全館空調の機械を置く場所に出ます。断熱等級6が標準なこと、初期保証が30年なことは共通です。

我が家はセキスイハイムで注文住宅を建てた共働き夫婦です。この記事では、2社の違いを公式情報で比べ、ハイムで建てた我が家の実例も添えます。

セキスイハイムとヘーベルハウスで迷っている方や、どちらの展示場から見に行くか決めたい方は、参考にしてみてください。

この記事でわかること
  • 2社の共通点と違い
  • 構造・揺れへの備え・外壁の違い
  • 断熱・間取り・全館空調の違い
  • 価格・保証・工期の比べ方
  • 向いている人と、2社に聞きたいこと

セキスイハイムとヘーベルハウスの違い

2社はどちらも鉄骨の家ですが、建て方が違います。

セキスイハイムは、床・壁・天井までついた鉄骨の箱(ユニット)を工場でつくり、現場でクレーンを使って組み上げる「ユニット工法」です。

ヘーベルハウスは、工場でつくった鉄骨の柱と梁(横に渡して、床や屋根の重さを柱へ伝える部材)を現場で組み立てます。外壁や床には、「ヘーベル」と呼ぶ軽いコンクリートの板(ALC)を使います。

セキスイハイムとヘーベルハウスの建て方のちがいの図。セキスイハイムは工場でつくった箱を現場で積み、ヘーベルハウスは柱と梁を現場で組んでX字の制震フレームとALCの壁を取り付ける。共通点は断熱等級6が標準で初期保証30年
項目セキスイハイムヘーベルハウス
グループ積水化学工業旭化成
建て方工場で箱までつくるユニット工法工場でつくった柱・梁を現場で組む
2階建ての主な構造ボックスラーメン構造ハイパワード制震ALC構造(重量鉄骨の構造も選べる)
揺れへの備えユニットと外壁で受け止める(GAIASS)制震フレームを標準で組み込む
外壁磁器タイルなどALCコンクリート・ヘーベル(厚さ75mm)
標準の断熱等級等級6(平屋・2階建て)等級6(3・4階建ても含む)
3階建て以上3階建ての商品あり3・4階建てに対応
全館空調快適エアリー(床下から暖める)ロングライフ全館空調(廊下などの天井から送る)
初期保証30年(構造・防水)30年(構造・防水)
長期のサポート60年目まで5年ごとに無償の診断60年間の無料点検。保証は最長60年
公表している地震の実績阪神・東日本・熊本の3つの地震で倒壊なし阪神・淡路大震災で全壊・半壊ゼロ(約1,900棟の調査)

各社の公式サイトをもとに作成(2026年10月時点)。商品・地域・間取りで変わる場合があります。

断熱等級6と初期30年の保証は共通です。違いは、建て方・揺れへの備え・外壁・全館空調の置き場所に出ます。

構造と耐震|工場でつくる箱と、制震フレームを組み込む鉄骨

2社とも鉄骨ですが、揺れの受け止め方が違います。

セキスイハイム
  • 構造:柱と梁を溶接で一体にした箱(ボックスラーメン構造)
  • 揺れ:箱と外壁を組み合わせた「GAIASS(ガイアス)」で受け止める
  • 制震の装置:使わない(装置に頼らない仕組みとして発表)
ヘーベルハウス
  • 構造:2階建ては主に「ハイパワード制震ALC構造」。重量鉄骨の構造も選べる
  • 揺れ:X字の制震フレームの中央にある特殊な鋼材が変形し、揺れを吸収する
  • 制震の装置:標準装備

制震の仕組みを組み込むかどうかは、ほかの鉄骨の会社でも分かれます。積水ハウスやダイワハウスなど、鉄骨6社が揺れをどう抑えているかは鉄骨ハウスメーカー6社の比較で一覧にしています。

公表している地震の実績
  • セキスイハイム:阪神・淡路大震災(約7,700棟)、東日本大震災(約178,000棟)、熊本地震(約15,000棟)で倒壊なし
  • ヘーベルハウス:阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた地域の約1,900棟で、全壊・半壊ゼロ

ただし、倒れないことと、家の中が傷まないことは別です。

  • ハイムの「倒壊なし」は、箱の形が保たれているか、補修で耐震性能を戻せる状態のこと
  • ヘーベルの同じ調査でも、壁紙が切れるなどの軽い被害が386棟あった

ハイムは箱と外壁の組み合わせで揺れを受け止め、ヘーベルは制震フレームで揺れを吸収します。

外壁|磁器タイルとALC(ヘーベル)

外壁は、見た目と、長く住んだときのお手入れに違いが出るところです。

セキスイハイム(磁器タイル)
  • 焼き物のタイルで塗装をしていないので、塗り替えがいらない
  • 表面の薄い水の膜のはたらきで、雨が降るたびに汚れが流れやすい
  • 磁器タイル以外の外壁を選ぶと、外壁の保証は10年になる
ヘーベルハウス(ALC)
  • 水に浮くほど軽いコンクリートの板で、厚さは75mm
  • 火に強い
  • 外の70dBの騒音を30dBまで抑える遮音性がある

どちらも、お手入れがまったくいらないわけではありません。ハイムも、タイルの洗浄や目地(タイルのすき間を埋める材料)の交換は定期的に必要としています。塗装やつなぎ目の補修がいつ・いくらで必要になるかは、2社とも見積もりの段階で聞いておくと安心です。

外壁は、見た目・火や音への強さ・将来のお手入れの3つで比べます。

断熱|どちらも等級6が標準

断熱等級は、家の熱の逃げにくさを国の基準で表した数字です。6は5よりひとつ上の等級で、冬に室温が下がりにくく、冷暖房の電気代も抑えやすくなります。鉄は熱を伝えやすいので、鉄骨の家ほど断熱の作り方が大事になります。

セキスイハイムは、2024年1月から、平屋・2階建ての戸建て全商品で断熱等級6を標準にしています(寒冷地や沖縄などの地域は除く)。

ヘーベルハウスは、2025年1月に、戸建て全商品で断熱等級6を標準にすると発表しました。3・4階建ても含みます。断熱材には、旭化成が開発した「ネオマフォーム」を使っています。

どちらの会社でも、窓の数や大きさで実際の等級は変わります。セキスイハイムは「プランなどの条件によっては等級6に適合しない場合がある」と公式に書いています。

等級6はどちらも標準です。ハイムは平屋・2階建てが対象、ヘーベルは3・4階建ても対象という違いがあります。

我が家の場合

打ち合わせの途中で、窓が多くて一度は等級5になりました。3枚ガラスにしても足りず、窓を16か所から13か所に減らして6に戻しています。鉄骨住宅の断熱等級については、断熱等級6の鉄骨ハウスメーカーに詳しく書いています。

間取り|広いリビングは2社とも可能 違いは箱の継ぎ目と階数

セキスイハイムは、ユニットの4本の柱に力を集中させることで、壁や筋交い(柱と柱の間に斜めに入れる補強材)を減らした大空間をつくれると説明しています。ただし、工場でつくった箱を組み合わせるので、箱の大きさや継ぎ目の位置で、置けるものが決まります。

ヘーベルハウスは、1階から2階まで通す柱がいらない「梁勝ち構法」で、設計の自由度を高めているとしています。重量鉄骨の構造では、仕切りのない広いワンフロアもつくれると説明しています。

階数では、ヘーベルハウスは重量鉄骨の構造で3・4階建てに対応しています。セキスイハイムにも3階建ての商品があります。狭い土地で3階建て以上を考えるなら、同じ土地で2社に間取りを出してもらうと違いが分かります。

我が家の場合

20畳のLDKと夫婦それぞれの書斎は、希望どおりに取れました。一方で、浴室の向き・階段の向き・インナーバルコニーの位置・床下収納の場所・土間収納の段差の5つは、ユニットの都合で変えられませんでした。経緯はセキスイハイムで後悔したことにまとめています。

全館空調|快適エアリーとロングライフ全館空調の違い

全館空調は、家全体を1つの仕組みで冷暖房し、部屋ごとの温度差を小さくする設備です。セキスイハイムは「快適エアリー」、ヘーベルハウスは「ロングライフ全館空調」を用意しています。

セキスイハイムは、床下に冷暖房・除湿ユニットを置き、床下の空間から1階を暖めます。2階の下には床下がないので、2階は2階用の室内機から部屋に空気を送ります。

ヘーベルハウスは、各階の廊下など、部屋以外の天井に室内機を置きます。専用の機械室がいらないので、部屋の広さや間取りへの影響が少ないと説明しています(熱交換型の換気システムを組み合わせる場合は機械室が必要)。目安は1フロア70帖までで、室内機を置いた部分は天井が20cm下がります。

セキスイハイムの快適エアリーとヘーベルハウスのロングライフ全館空調のちがいの図。快適エアリーは床下の機械から床を通して1階を暖め、2階は各部屋の室内機から送る。ロングライフ全館空調は各階の廊下の天井に室内機を置き、天井から各部屋へ送る。室内機の部分は天井が20cm下がる
項目快適エアリーロングライフ全館空調
機械を置く場所床下(2階は2階用の室内機)各階の廊下などの天井
送り方床下の空間から1階を暖める天井の室内機から各部屋へ送る
階ごとの調整階ごとに分けて運転できるフロアごとに温度を設定できる
公式に書かれている注意点2〜3か月に1度プレフィルターに掃除機。HEPA・NO2フィルターは5年に1度交換(有償)室内機を置いた部分は天井が20cm下がる。1フロア70帖までが目安

各社の公式サイトをもとに作成(2026年10月時点)。

2社とも階ごとに温度を調整できます。違いは、機械を床下に置くか、廊下の天井に置くかです。

我が家の場合

快適エアリーは付けていません。営業担当の概算は150万〜200万円で、維持費やフィルター掃除の手間を考え、最初から候補に入れませんでした。代わりにエアコン3台で暮らしています。くわしくはセキスイハイムで快適エアリーなしに書いています。

価格|坪単価は公表されていない

2社とも、坪単価を公式には出していません。ネットの坪単価ランキングは、含める費用や集め方がばらばらなので、そのまま比べるのはおすすめしません。

比べるなら、同じ広さ・同じ間取りで、建物の総額の見積もりを出してもらうのが確実です。

特に気をつけたいのが太陽光です。ヘーベルハウスは、太陽光発電を原則として標準で載せる提案をしています。太陽光が見積もりに入っているかどうかで総額は大きく変わるので、2社でそろえてから比べます。

見積もりで並べたい項目
  • 建物本体の金額
  • 屋外の給排水・電気の引き込みなどの付帯工事
  • 太陽光・蓄電池・全館空調・外壁のグレードなどのオプション
  • 登記やローンの手数料などの諸費用
  • 値引きの金額と、その条件

価格は坪単価ではなく、太陽光などの条件をそろえた総額で比べます。

我が家の場合

建物総額は3,892万700円(36.48坪・2026年1月時点の資金計画書)です。値引き5本・合計474万1,000円が入ったあとの金額で、外構は含みません。太陽光6.36kWは180万5,000円、蓄電池4.9kWhは78万8,000円でした。内訳はセキスイハイムの値引きと見積もりで公開しています。

保証・点検|どちらも初期30年。その先の違い

セキスイハイムは、構造と防水が30年保証です。引き渡し後の3回の点検と、25年目までの5年ごとの診断を受け、必要な補修をすることが条件です。2026年4月からは、60年目まで5年ごとに無償の診断を受けられるようになりました(65〜100年目は希望者のみ)。

ヘーベルハウスも、構造と防水の初期保証は30年です。30年目以降は、点検を受けて会社が指定する有償の補修を行うと保証が続き、最長60年になります。点検は60年間無料で、1年目・2年目、その後は5年ごとです(2017年10月以降の契約が対象)。家を売ったり子どもに譲ったりしても、保証は引き継がれるとしています。

どちらも、保証を続けるには点検を受け、指摘された補修を行うことが条件です。補修は有償になることが多いので、30年目前後に何を直して、いくらかかるのかを聞いておくと、長く住んだときの費用が見えます。

初期保証はどちらも30年です。差が出るのは、30年目以降の補修の中身と費用です。

工期|据付1日と、現場で鉄骨を組む期間

セキスイハイムは、構造体をつくる工程の86%を機械で行っています(2023年度)。現場で箱を組み上げる「据付」は1日で終わり、その日のうちに屋根の防水まで進むと説明しています(規模や天候で延びる場合があります)。

ヘーベルハウスも、柱や梁、ALCの板は工場でつくった部材を使います。重量鉄骨の構造では、柱と梁を特殊なボルトでつなぐことで、品質の安定と工期の短縮につなげているとしています。ただ、着工から引き渡しまでの日数は、公式サイトに一律の数字は出ていません。

工期は、建物の大きさや天候、打ち合わせの進み方でも変わります。2社とも、着工から引き渡しまでの日数を見積もりのときに聞いて比べるのが確実です。

ハイムは据付1日という数字を出しています。ヘーベルは、見積もりのときに日数を確認します。

我が家の場合

据付は1日で終わりました。工事が始まってから引き渡しまでは約4か月でした。

どっちが向いている?タイプ別の選び方

セキスイハイムが向いている人
  • 家の箱まで工場でつくる工法を選びたい
  • 床下から暖める全館空調が気になる
  • 現場の工事を短く済ませたい(据付は1日)
ヘーベルハウスが向いている人
  • 制震の仕組みを標準で入れたい
  • 3・4階建てや、重量鉄骨で考えたい
  • 火や音に強いALCの外壁に魅力を感じる

迷ったら、2社に同じ広さ・同じ間取りの条件で見積もりと間取りを出してもらうと、違いが数字で見えます。

迷ったら確認したいこと

2社に同じことを聞くと、違いが比べやすくなります。

2社に同じように聞きたいこと
  • この間取りで、断熱等級6は取れるか
  • 耐震等級3の評価は取れるか。揺れを抑える仕組みは何か
  • 地震で壁紙が切れたとき、補修は保証の対象か
  • この広さのリビングで、柱や継ぎ目はどこに出るか
  • 同じ広さ・同じ間取りで、建物の総額はいくらか(太陽光を含むかもそろえる)
  • 30年目以降に保証を続けるための補修の中身と費用
  • 外壁の塗装やつなぎ目の補修は、何年目にいくらかかるか
  • 全館空調を付けた場合の金額と、フィルター交換の時期・費用
  • 着工から引き渡しまでの日数

共働きで2社の展示場を回るだけでも大変です。我が家も、打ち合わせまで進めたのは3社が限界でした。何社まで比べればいいかはハウスメーカーは何社見る?に書いています。

まとめ|セキスイハイムとヘーベルハウスの違い

セキスイハイムとヘーベルハウスの違いをまとめます。

  • 2社とも鉄骨。ハイムは工場で箱までつくり、ヘーベルは工場の部材を現場で組む
  • 揺れへの備えは、ハイムが箱と外壁(GAIASS)、ヘーベルが制震フレーム
  • 外壁は、ハイムが磁器タイルなど、ヘーベルが厚さ75mmのALC
  • 断熱等級6と初期30年の保証は共通。ヘーベルは3・4階建ても等級6
  • 全館空調は、ハイムが床下、ヘーベルが廊下などの天井に機械を置く

違いは、家の建て方と、長く住んだときのお手入れに出ます。気になる点が見えたら、上の質問を持って、2社に同じ条件で話を聞いてみてください。

同じユニット工法のトヨタホームと迷っている方は、セキスイハイムとトヨタホームを比較もあわせてどうぞ。

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